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2018.4.10

失われた20年に生まれた女子のベトナム・ダナン生活

人口減っているのにマンションが増えている!?日本の不動産市場

AIKO

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こんにちは!AIKOです!

社会に出てからずっと不動産業界ということもあり、今日は日本の不動産市場について話してみたいと思います!

最近、東京の不動産、価格がかなり上昇してきています。知っている方も多いと思いますが、日本の人口は減少しています。

参照:野村総合研究所

野村総合研究所のデータによると、2015年をピークに人口は減少する一方です。

現在人口が集中している東京でさえ、2015年をピークに人口が減少し、2035年には4人に1人が高齢者となる区は21区にも昇るそうです。

びっくりですよね。それにも関わらず、日本の不動産、特に東京の不動産は価格が上昇しています。

それにはいろんな要素があります。

・建築コストの上昇

震災復興、オリンピックに向けての公共事業増加もあり、人手不足が顕著となってあらわれています。それに伴い、人材雇用のコストが高騰し、不動産価格にも影響を及ぼしているのです。

全国建設業協会のデータによると、東京都の2015年の特殊作業員の1日あたりの直接労務費は22,000円、普通作業員は19,200円です。しかし5年前の2010年は、特殊作業員が16,900円、普通作業員が13,600円。大幅に上昇していることがわかります。

・マイナス金利

マイナス金利政策とは、2016年1月に日銀が導入した制度で、民間の金融機関が中央銀行(日本だと日銀)に預けている預金金利をマイナスにすることです。金利がマイナスになってしまうので、民間の銀行が日銀にお金をずっとためこんでいると、金利を払わなければいけなくなるので、お金を失うことになってしまいます。

民間の銀行は利益を得るために、そのお金を企業や個人に融資します。そうすることで、お金が眠らないようになり、市場にお金が回るシステムなのです。そのため資金がない投資家も融資を受けることができるので、多くの人が不動産を購入することができ、結果、みんなが不動産を一斉に買うから価格が上がるということです。

・相続税対策

平成27年に相続税が改正されました。基礎控除(税金の計算をする際に、一律で差し引かれる控除のことを指します)の減額、相続税率の一部引き上げで、それまで相続税を申告する必要がなかった人が、申告せざるをえなくなってしまったのです。

その対策として、なぜ多くの人々が不動産を買うようになったかというと、例えば1億円の現金を持っているAさんが亡くなったら、現金1億円が相続財産となってしまいます。しかし、同じ1億円で400平米の土地(路線価20万円)を購入すると、相続税を計算する際、1億円ではなく、この土地の評価額をもとに計算されます。

評価額は国が定める路線価(円)×地積(㎡)=8,000万円となり、同じ1億円の資産でも、払う相続税の額が異なるのです。この相続税対策のために、多くの投資家がマンションを買うようになりました。

銀行はお金を貸さないと儲からない、投資家は支払う相続税を少なくしたい、両者の利害関係が一致することで、多くのマンションやアパートが建設されています。

投資家は住むためにマンションを購入しているわけではないので、実需(実際の需要)より多くのマンションやアパートが建設されています。

価格は上昇しているが、空室率も上昇しています。賃貸が付かない(住む人がいない)ということです。

友人が5000万円のワンルームマンションを23区内で購入したそうです。駅から徒歩2分の好立地でしたが、家賃15万円で募集してもなかなか居住者はつかず、家賃を下げざるをえなかったそう。今の東京のワンルームに住む人々の年収を考えると、15万円は高すぎですよね。そのため、家賃下落が見られるエリアも増えています。

価格は上昇し続けていますが、これもそろそろ落ち着くのかと思います。なぜなら、価格が上昇し続けると、転売する際に、それ以上の価格で購入できる投資家はだんだん限られてくるからです。

それでも、当然、不動産市場には、株式や通貨と違って、(株式や通貨は東京で買っても、ロンドンで買っても、価格は同じ)同じ建物でも物件ごとに価格が異なるので、市場の歪みがあります。(例えば、同じ建物の物件でもある所有者が離婚をしたので、早く売りたいとなると、市場価格よりも安くても「売りたい」となるので、中には良い条件を得ることもできます)

それを利用すれば、市場全体が良いタイミングでなくても、どの市場でも良い投資ができますが、個人投資家として見極めるには多くのコネと目利きが必要になります。

市場は日本に限らず、世界にもあります。競合があるかもしれませんが、日本市場特化で勝負できる人もいます。

不動産投資に限らずですが、要は、自分はどこで勝負できるのか、誰とやるのか、なのかなと思っています。

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AIKO

バブル崩壊後の経済停滞期“失われた20年”の、1990年6月4日に、青森県三戸町で生まれる。大学時代に訪れた母の祖国、フィリピンの経済成長に衝撃を受けたことをきっかけに、東南アジアに興味を持つようになる。大学時代、フィリピンでの不動産マーケティングを研究し、卒業後に日本の不動産を香港、台湾、シンガポールに販売する会社に勤務する。2015年、初めて訪れたベトナム・ダナンで、リゾート大国へ成長するポテンシャルを感じ、移住を決意。2018年3月、フランス人の夫と共にダナンへ移り住む。現在は、オフィスや住宅の建物・不動産管理、コンドミニアム売買仲介、海外企業の法人設立支援の会社に勤務している。

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