• facebook
  • twitter
  • line

COLUMN

コラム

2019.02.07

♯市場・トレンド

話題の時短設備の設置でポイントがもらえる「次世代住宅ポイント制度」ってなに?

このエントリーをはてなブックマークに追加

次世代住宅ポイント制度とは

今年10月から始まる消費税率引上げ時の駆け込み緩和策として、「次世代住宅ポイント制度(※1)」が新設される。この制度は、省エネや耐震性、バリアフリー、家事の負担が軽減される設備など、一定の性能を満たした住宅の新築やリフォームに対し、様々な商品と交換できるポイントを発行するというもの。住宅エコポイントと名のつく制度は、2009年以降に3回実施されており、2014年に終了した前回の住宅エコポイント制度よりも対象となる範囲が広がっている。

対象となるのは、新築の注文住宅、新築分譲住宅、リフォーム(中古購入後リフォーム含む)。ポイントは、新築で最大35万円相当、リフォームでは最大30万円相当が付与され、発行申請期間は、2019年6月頃からとなる。

今回注目すべき点は、家事の負担を軽減する設備を導入することでポイントがもらえる部分だ。対象設備は「宅配ボックス」「ビルトイン食器洗機」「ビルトイン自動調理対応コンロ」「掃除しやすいレンジフード」「浴室乾燥機」「掃除をしやすいトイレ」となっており、共働き世帯の増加で、このような時短設備は多くの人々に重宝されている。まさに、時代のニーズを捉えた点は非常に画期的といえるだろう。

とはいえ、対象設備であればどの製品でもいいというわけでない。例えば、宅配ボックスの場合、以下の4点を全て満たすことがポイントをもらえる要件となる。

1.保安性、保管箱の防水性等の機能が確保されていること。
2.保管箱の剛性、錠の施錠強さ等の機械的な抵抗力及び安定性が確保されていること。
3.使用時の安全性及び保安性が確保されていること。
4.表面の抵抗性、部材の耐食性等の耐久性が確保されていること。
出典:国土交通省のリリース(http://www.mlit.go.jp/common/001267892.pdf)より抜粋

国土交通省が公表した概要は下記の通りだ。

【住宅のリフォーム(貸家を含む)】
発行ポイント数:1戸あたり上限30万ポイント
①窓・ドアの断熱改修
②外壁、屋根・天井又は床の断熱改修
③エコ住宅設備の設置
④耐震改修
⑤バリアフリー改修
⑥家事負担軽減に資する設備の設置
⑦若者・子育て世帯による既存住宅の購入に伴う一定規模以上のリフォーム工事など
*この他、既存住宅の購入に伴うリフォームの場合はポイントを加算。
*若者世帯:40歳未満の世帯、 子育て世帯:18歳未満の子を有する世帯。
*若者・子育て世帯によるリフォームや一定の既存住宅の購入に伴うリフォームの場合は上限を引き上げ。

【住宅の新築(貸家を除く)】
発行ポイント数:1戸あたり上限35万ポイント 以下の①~④いずれかに適合する場合、1戸あたり30万ポイント
①エコ住宅 (断熱等級4又は一次エネ等級4を満たす住宅)
②長持ち住宅 (劣化対策等級3かつ維持管理対策等級2等を満たす住宅)
③耐震住宅 (耐震等級2を満たす住宅又は免震建築物)
④バリアフリー住宅(高齢者等配慮対策等級3を満たす住宅)
*家事負担軽減に資する設備の設置及び耐震性のない住宅の建替について一定のポイントを付与。
*上記に加え、より高い性能を有する住宅(長期優良住宅 等)の場合には、ポイントを加算。

<次世代住宅ポイント制度の概要>

出典:国土交通省「次世代住宅ポイント制度の概要」

(※1)詳細は国土交通省のリリースを参照。

契約によって異なる対象期間

制度の実施期間は、契約状況によってそれぞれ異なる。注文住宅(持家)とリフォーム は、2019年4月~2020年3月に請負契約、着工したもの。分譲住宅は、2018年12月21日~2020年3月に請負契約、着工を行い、かつ売買契約を結び引渡しをしたもの。及び2018年12月20日までに完成済みの新築住宅であって、2018年12月21日~2019年12月20日に売買契約を締結したもの。引っ越しの場合は、2019年10 月以降に引渡しをしたものが対象となる。

認知度はまだ低い

制度が本格的に始まるのはこれからではあるが、制度の認知状況はどうだろうか。宅配ボックスメーカー最大手、株式会社フルタイムシステム(東京都千代田区)の沢辺雄一さんによると「様々な企業やオーナーさんを回っていますが、この制度のことや宅配ボックスを設置するとポイントがもらえることは、ほとんど知られていないように感じます」と語る。まずは、多くの人に認知されることが今後の鍵となってきそうだ。

一見すると、おトクな制度ではあるが、新築やリフォーム、設備導入は、ある程度まとまった資金がないとできないことも事実だ。そこで政府は、次世代住宅ポイント制度以外にも3つの住宅支援政策を打ち出している。1つ目の住宅ローン減税は、控除期間を3年延長。2つ目のすまい給付金は、対象となる所得階層を広げ給付額を最大 50 万円に引き上げた。 3つ目は贈与税の非課税枠を最大1,200万円から最大3,000万円に引き上げている。

はたしてこれらの制度によって、駆け込み需要の緩和や増税後の住宅消費の落ち込みを防ぐことはできるのだろうか。次世代住宅ポイントは、今後の国会で平成31年度予算案の成立が前提となるため、引き続き制度の動きに注目していきたい。

(Hello News編集部 須藤恵弥子)

このエントリーをはてなブックマークに追加
ページトップへ戻る