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2020.06.25

♯講演・セミナー

コロナ禍における仲介店舗の取り組みを紹介「コロナショックを生き残るための成功スイッチ」レポート

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4000店舗に緊急アンケートを実施

株式会社クラスコ(石川県・金沢)は、6月22日、オンラインイベント「コロナショックを生き残るための成功スイッチ」を開催した。

本イベントは、同社が運営する業務・収益改善のためのノウハウ提供サービス「TATSUJIN」を利用する企業4000店舗に対して行ったアンケートから、事例を紐解いていく内容で、平日にもかかわらず150人を超す参加者がWeb会議システム「Zoom」上に集まった。


司会進行をつとめたのは同社・東京オフィスマネージャーの佐久間亮さん

イベント中は進行役以外のマイクはミュートされていたため、周りの雑音を気にせずに視聴することができた。映像はオンとオフを自由に切り替えられ、顔を出している人はおよそ半数、ユーザー名は「社名+氏名」という方がほとんど。また、150人もの参加者が同時視聴することで、始まる前までは画像や音声が乱れたりする可能性も危惧したが、いざ始まってみると映像はとてもスムーズで、声も途中で途切れるなんてことはなく、集中してイベントに参加することができた。

アンケート結果から今後を予測する

最初に、クラスコグループ代表、小村典弘さんが本イベントの開催理由について語った。

「約20年間、賃貸管理業界にいますが、多くの会社が潰れてしまうと思えるほど大きな危機が訪れたのは今回が初めてです。そんななかで不動産業界においては、どのような戦略で事業を推進していくかが今後の経営にとってとても重要なことです。そこで今回、全国から届いたアンケート結果をもとに、事業のヒントとなりそうなことを皆様と共有し、共に乗り越えていきたいと考えています」

続いて同社常務取締役、清水秀晴さんが登場。開口一番、「みなさん、少しずつコロナ前の状況に戻ってきていると思いませんか?ただ実際には、感染リスクがなくなっているわけではありません。今後はこの中で企業活動をしていかないといけないのです」と話し、新型コロナの影響によって、人々の行動にどのような変化が起こるかを考えることが重要だと訴えた。そして、その行動を考えるヒントとなるのが今回のアンケートだと語った。

例えば、「コロナショックで、店舗運営などで出た影響や問題はなんですか?」というアンケートでは、感染リスクによる来店客数の減少や契約などの意思決定の低下がみられたという結果が多くあり、70%以上の企業で売り上げが減少したという。

しかし、茨城県にある株式会社オクストは、こうした逆境を逆手にとり、感染防止対策や非対面での対応を全面的に打ち出し、顧客に安心感を与えて集客につなげたそうだ。

また他に多く寄せられた対策として、IT重説が挙げられた。導入準備が複雑な点にくわえて、利用者からの需要がなかったことで、これまでIT重説を導入していない企業が多かったが、コロナをきっかけに一気に普及しているそうだ。非対面推奨の流れによって、利用者がZoomなどのWebシステムに慣れてきたことが大きな要因だという。

どのようにコロナ対策を取り、それを売り上げにつなげるか…第一部では、アンケートに書かれた事例に沿って、清水さんからこうした一連の流れがひとつずつ解説されていった。

アンケートに寄せられた5つのキーワード

続く第二部では、アフターコロナ、ウィズコロナの働き方について、アンケートで多くの回答が寄せられた次の5つのキーワードについて、小村さんから説明が行われた。

1つ目はリモート化。オンラインでの打ち合わせや商談に支障が出ないことがわかったことで、今後も引き続き続けていく企業が多いという。

2つ目は非対面での接客で、早急に非対面接客の仕組みづくりを確立していく必要性があると、どの企業も感じたそうだ。

3つ目はコロナの第二波がいつ来ても対応できるよう、デジタルシフトを進める必要があるという。これを機に、紙文化からの脱却を図る企業が増えている。

4つ目には価値観の変化が挙げられた。人々の暮らしが“新しい生活様式”に対応することで、不動産業界もそれに対応できるようシフトすべきだと考えている。そのためには変化を理解したうえで、新しい生活様式に合わせたサービスを打ち出すべきと話した。

5つ目は生産性のアップについて。上記1~4のキーワードを標準化することで生産性をアップさせ、今後起こるかもしれない新たな危機にも備えることができると考えるとした。

つまり、コロナリスクが続いていくなかで「どうやって自分たちはお客様の価値を想像しながら感染リスクを最小限に、かつ効率よく働くのか」。その方法を、様々な事例を通して考えることが今後は求められるのだという。

その後、参加者からの質問に対し、ひとつずつ回答していき、イベントは終了した。同社は次回、6月30日に社員表彰イベント「クラデミーアワード特別見学イベント」のオンライン開催を予定している。

(Hello News編集部 鈴木規文)

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