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COLUMN

コラム

2019.04.04

♯賃貸仲介・管理

大型連休で家賃滞納リスクが増大?!

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「27日どうする?」問題

今年の年明け頃から、賃貸住宅業界では挨拶代わりのように交わされている会話がある。

「27日どうする?」

決して大型連休の予定を聞いているわけではない。

家賃が銀行から引き落とされる口座振替日は、毎月27日。

ところが今年は、27日が土曜日で金融機関がお休みだ。通常であれば4月30日(火曜日)に引き落としとなるが、その30日も「退位の日」で祝日。その後5月1日(水曜日)の「即位の日」から連休は後半戦へと突入し、次の引き落とし日は、通常の口座振替日である27日から遅れること10日目の7日(火曜日)になってしまうのだ。

いざ7日に引き落としとなっても、「てっきり前月の27日に引き落としされたと思って連休で使い切ってしまい、銀行に残高がなかった」なんていうケースも十分に考えられる。こうなると滞納発生だ。

また、7日に無事に銀行から引き落としされても、管理会社への「入金は4営業日後」とする金融機関が多く、そうなると、5月11日(土曜日)・12日(日曜日)を挟み、13日月曜日に着金となる。

多くの管理会社は、オーナーへの家賃送金日を「毎月10日」と設定しているため、一時的に送金家賃を立て替えしなければならない事態に陥る。

また、ある三万戸を管理する地方の管理会社では、建て替え家賃が数億円に上るため、一時的に借り入れを起こして、送金家賃を建て替えする予定だという。

家賃滞納の有無にかかわらず、毎月決まった金額を管理会社に送金する収納代行を行う家賃債務保証会社の場合、数千万単位、ことによると億単位の立て替えをしなければならないことも考えられる。

事前に案内文を送付

『助けてクマさん!賃貸トラブル即応マニュアル』の著者としても知られる、熊切伸英さん(ベルデホーム)は、今年1月末に送付した「オーナー送金明細」に、1通の案内文を同封した。

その文書に、通常であれば10日の送金になるところ、特別な事情により5月のみ13日になる旨を記したという。

同社の管理戸数は、1,300戸。案内文送付後、特に反論は出なかったので、5月は13日に送金する予定だ。

熊切さんの場合、早めの対策が功を奏したが、他の管理会社では、「規約通り10日に支払って欲しい」「ローンの返済があるから、10日入金は必須」と言われたケースもあるようだ。

「7日の引き落としでデフォルトになる可能性は高いと見込んで対策を打つ必要があります」と語るのは、ほっと保証(本社:北海道札幌市)の東村健司社長だ。家賃の回収チームは連休返上で出社し、支払いの連絡に当たるという。また過去に滞納歴が複数回ある入居者に対しては、事前案内を増やすなどして対応を行っている。

「連休中の丸々10日、まったく電話をしないというのはリスクです。これをきっかけに、これまで滞納歴のなかった人が滞納するようになる、というケースも考えられるでしょう」(東村社長)

というのも、5月に限っては、7日の引き落としから、わずか2週間しか経たない27日(月曜日)に再度、翌月の引き落としが来るからだ。

短期間に加えて、1カ月に2度、数万円単位の支払いが来ることになるわけだ。

「入居者の収入のパイは変わらないわけですから、無理をすると、翌月、翌々月に響いてくることになりかねません。支払いを正常化するには1カ月ではきついので、5月、6月はしっかり回収状況を見ておくことが大切です」(東村社長)

天皇陛下の即位という新時代の幕開けのおめでたい大型連休に、祝福ムードに沸きたいのは共通の思い。しかし家賃を預かる現場では、そうもいかない状況があるのだ。

(Hello News編集部)

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