• facebook
  • twitter
  • line

ROOM

ヘヤミセテ

2019.4.4

2(L)DK/夫婦・同棲

VOL.06

日暮里で築29年、外国人彼女と花とぬいぐるみ

このエントリーをはてなブックマークに追加
日暮里で築29年、外国人彼女と花とぬいぐるみ
藤野ひろし/エイミーさん

製薬会社

藤野ひろし/エイミーさん

出身地
: 三重県
賃貸暦
: 12年
趣味
: 音楽
休日の過ごし方
: 散歩、喫茶店めぐり、ライブハウス、登山、キャンプ
住んでみたい場所(国)
: シンガポール
あなたにとって賃貸とは
: 新しい場所で新しい発見ができる「冒険」みたいなもの。
間取り図

日暮里に住む理由

「東京に出てきて12年、引っ越しは4回目です。更新するたびに違う街に引っ越してきましたが、今住んでいる日暮里の賃貸マンションは、初めて更新しました」と語るのは、製薬会社勤務の35歳、藤野ひろしさんだ。

藤野さんは、現在、中国人の彼女、エイミーさんと二人暮らしをしている。藤野さんが住んでいた部屋に、一年前エイミーさんが越してきた。

玄関にはお香の香りが漂っていた。きちんと整理整頓され、2DKとは思えないほど広々とした空間が広がっている。JR山手線「日暮里」駅から徒歩7分の築29年のマンションで、新築当時はファミリー向けとして人気のあった間取りだという。

藤野さんの部屋の探し方は、「街から決める」だった。今まで溝の口、中野、清澄白河と3つの街で暮らしてきた。「神奈川県」「東京の西」「東」と来たので、今回は「東京の北」エリアと決めていたそう。勤務地である大手町の通勤に便利な街を探していたところ、日暮里に行き着いた。住んでみると、千代田線、山手線が利用でき都心に出るにも便利とわかった。さらに、成田空港にも京成スカイライナーを利用すれば30分で行けるという。

「海外出張や海外旅行が多い人にはオススメですね。日暮里というと日本人はあまり住む街として捉えていない人が多いと思いますが、住んでみると暮らしやすいです。スーパーも多いですし、上野公園が近いので自然を見ながら、休日には散歩もできます」と藤野さんは穏やかな表情で語る。

建物は、築年数にはこだわらずに探した。目を引いたのが2DKの正方形の間取りだったという。水回りにもこだわった。お風呂、トイレには、窓が欲しい。また、自炊している藤野さんにとってはある程度広いキッチンは必須条件になった。一方、洗濯機置き場は、ベランダであっても気にしないというのは男性ならではの感覚だった。

「居室を充実させたいとこだわる男性は、多いと感じます。特に私のような30代半ばの年齢になるとただ寝るだけという20代とは異なり、ライフスタイルを見つめ直す時期です。そういった意味で広めの居室を求めていました。色々、探し回った結果、たどり着いたのが、この正方形で田の字型。駅から7分、広さが十分で家賃が11万円は、手頃と感じました。2DKの間取りで部屋の仕切りである引き戸を取り外し、1LDKのように広々使えて、満足してます。この間取りは、意外に不人気と聞きますが、私のように工夫をして暮らす人にはあっていると思います」(藤野さん)

インテリアはヤフオク、メルカリをフル活用

玄関から入って左奥の部屋は、引き戸を取り払い、リビングとして利用している。右側の部屋は和室だが、ベッドとデスクを配置し、寝室兼仕事部屋だ。

リビングには、二人掛けのソファーとテレビがあり、音楽が趣味だという藤野さんこだわりのスピーカーが堂々と配置されている。また、ダイニングにある照明は、デザインがユニークで目を引く。

「スピーカーは、ヤフオク、リビングと寝室の照明は、メルカリで購入しました。ダイニングの照明だけフィンランドのルイスポールセンでデザインが気に入っています。少し値は張りましたが、セールだったのでお得に手に入れました」(藤野さん)

インテリアにもこだわりながら、ヤフオクやメルカリなどシェアエコを使いこなすところが今時の暮らし方なのだろう。

キッチンは、広々としているが、コンロは、昔ながらの持ち込みタイプ。このコンロもメルカリで購入したという。調味料が綺麗に整頓されており、料理するキッチンになっている。流しの左横のデットスペースは、洗った食器を置く水切りかごやミキサーなどが収納されている。上部分の空間も突っ張り棒を活用し、トングやフライ返し、計量カップなどを引っ掛けている。流しの手前には、小さな棚を設置し、コーヒーメーカーやグラス、お米などを収納している。

「ダイニングにある照明が埋め込み型になっているのは、この部屋の気に入っていないところの一つです。外そうにも外せない。部屋の雰囲気と合っていないし、蛍光灯タイプなので、明かりの色もあまり好みではないです。なので、使用せず、無理やり、引掛シーリングから引っ張ってきて(前出の)お気に入りの照明を配置しました」(藤野さん)

照明の下には、テーブルがあり、カフェのようだ。しかもそのテーブルは、なんとDIYしたという。もともとのカフェテーブルが二人で食事をとるのには、小さかったため、大きな天板をホームセンターで購入し、リサイズした。とてもDIYしたようには見えない仕上がりになっている。

外国人女子と暮らすということ

「外国人だから一緒に暮らしていて困るということは基本的にないです。好きなものや趣味などは似ているものが多く、部屋のインテリアなどで揉めることはありません。唯一譲っていることとすれば、ぬいぐるみですかね。これは、外国人だからというより、女性だからですね」と藤野さんは目を細める。

寝室には、可愛らしいぬいぐるみが数個並べられている。

「必須アイテムとしてオススメなのがNetflix(ネットフリックス)です。言語が英語、日本語以外にも中国語はもちろん数カ国語対応しています。なので、映画を見るときに日本語音声に中国語の字幕を選択でき重宝しています」(藤野さん)

エイミーさんに部屋の気に入っているところを聞くと意外な答えが返ってきた。「日暮里という街。この漢字は、どれも中国人にとっていい漢字です。彼と出会う前、日本に来て初めて一人で散歩したのがこの日暮里でした。字が素敵だから選んだのですが、まさか住むことになるとはその当時は考えてもいませんでした」と話す。

エイミーさんと暮らすようになって変化したことは、部屋に花や緑があることだという。植木や花が好きなエイミーさんは、部屋に花を欠かさず飾っている。また、気に入った花があれば、ドライフラワーを自ら作りそれを飾るほど。部屋のいたるところに手作りのドライフラワーや花があり、部屋を明るく演出している。

「今回、初めて更新しました。私は、引っ越してもいいかと思っていたのですが、エイミーは日暮里とこの部屋が気に入っており、二人で探すとなかなか意見が合う街や物件がないんです。外国で暮らすエイミーにとって、やっと慣れた日暮里を離れ、新しい街に行くことは少し負担になってしまうのかなと感じました。なので、しばらくは、この街に住みたいと思っています」と藤野さんは彼女への思いやりを込めて語った。

(Hello News編集部 山口晶子)

このエントリーをはてなブックマークに追加
ページトップへ戻る